早朝の散歩|南インドののどかな日常風景

アーユルヴェーダ日記

アーユルヴェーダ施設の外に一歩踏み出せば、南インドの人々の穏やかな日常があります。冬でも日中の気温は30℃を超えるこの地域では、早朝と夕方の散歩が私の日課になりました。朝靄の中を歩く静けさと、夕暮れ時の柔らかな光の中で出会う風景は、トリートメントと同じくらい心を癒してくれるものでした。

早朝の散歩:日の出前の静寂と緑の香り

日の出前の6時頃、まだ薄暗い中、散歩に出かけます。この時間帯は、日中の暑さが嘘のように、空気はひんやりと心地よく、朝靄が辺り一面を包んでいます。視界がぼんやりと霞む中、緑の香りが濃密に漂ってきます。草木の葉についた夜露、湿った土の匂い、そして南国特有の植物の香り。深く息を吸い込むと、肺の奥まで清々しさが染み渡ります。

閑静な住宅街:安心して歩ける環境

ナガルジュナ・アーユルヴェーダ・センターの周辺は、閑静な住宅街です。治安も良く、女性が一人で早朝や夕方に歩いていても、まったく不安を感じることはありません。インドの大都市の喧騒を知っている人なら、この静けさに驚くかもしれません。ここには、都会とはまったく異なる、ゆったりとした時間が流れています。

南国の彩り:鮮やかな花々が咲く庭

歩いていて目を楽しませてくれるのが、各家の庭に咲く花々です。ブーゲンビリアの鮮やかなピンクや紫、ハイビスカスの真っ赤な花、ジャスミンの清楚な白。まるで絵画のような色彩の豊かさで目を楽しませてくれます。

雑貨屋:地域の人々の暮らしの拠点

近所の人が日用品を買う小さな雑貨屋もあります。店先には、石鹸、歯磨き粉、お菓子、飲み物、ちょっとした食材などが所狭しと並んでいます。品揃えは必要最低限ですが、地域の人々にとってはなくてはならない存在です。朝や夕方には、近所の人が立ち寄り、店主との会話を楽しみながら、ゆっくりと買い物をしています。

近所の人々が買い物に訪れる雑貨屋
最低限生活に必要な物が揃えられている。

バナナ畑

住宅街の中には小規模なバナナ畑もあります。まだ青いバナナの房が、葉の間から垂れ下がっています。濃い紫色の大きなバナナの花は、独特の形をしています。

紫の大きなバナナの花

南インドでは、カレーや炒め物などの食材としても使われています。実際、施設での食事でも、バナナの花を使った料理が出てくることがありました。

ピンクの料理がバナナの花の炒め物

川に架かる橋:人々の朝の習慣

少し足を延ばすと、近くを流れる川に架かる橋があります。早朝のこの橋には、散歩を楽しむ地域の人々の姿が見られます。ジョギングをする人、犬を連れた人。それぞれが朝の時間を大切に過ごしているようです。そして、すれ違う人々はフレンドリーな笑顔で挨拶をしてくれます。

橋の上から眺める川の風景は格別です。朝靄がまだ水面に漂い、対岸の緑が霞んで見えます。

インドの日常に触れる

観光地を巡るのではなく、地域の人々の日常の中に身を置く。この朝夕の散歩は、南インドを理解する良い機会となり、心のバランスを整える大切な癒しの時間となりました。

たびこのプロフィール
たびこ

「30歳までに30ヵ国を旅行する!」と決め、20代終わりに公務員を辞めて中南米コスタリカに旅立つ。約2年バックパック一つで中南米15ヵ国を旅して、30歳までに30ヵ国の目標をクリア!
帰国してから8年ほど専業主婦として3人の子育てに専念しながら、家族と日本国内をあちこち旅する。その後は"旅する会社員"として休暇を利用して旅を続けている。
旅の目的地は観光地よりも、現地の人々が普通に暮らす場所が好き。ローカルな食べ物は昆虫でも何でも挑戦。

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